首都圏でも油断できない水道管の凍結!!~事前の対策と保険適用について
「水道管の凍結」と聞くと、
北海道や東北地方、
山間部のことのようですが、
実は都心でも非常に多い住まいのトラブルです。
今回は、そんな水道管の凍結について
事前の対策、万が一起きてしまった時の対処法をご紹介します。
●水道管の凍結は全国どこでも起こりうる
水道管の凍結は寒い地方のほうが起きやすいですが、
沖縄県以外の日本全国どこでも起こる可能性はあります。
例えば、暖かい気候である九州の福岡県。
こちらのホームページによれば、
平成28年1月には福岡県でも水道管の凍結が起こり、
22万戸に断水被害が生じたそうです。
わが社の本社がある埼玉県でも
毎年かなりの数の被害が出ています。
寒い地域では事前の対策がとられていますが、
関東地方以南では対策がされていないことが多く、
寒波が来ると被害が生じやすいのが現状です。
●水道管凍結に対する事前の対策
水道管凍結は地震などの災害と違い、
事前に準備がしやすいです。
冬の到来とともにしっかりと対策をして、
水道管の凍結を防ぎましょう。
対策① 水道管を保温する
寒い地域に行くと
水道管に布が巻いてあるのを
見たことがないでしょうか?
これは、水道管の凍結対策です。
布の他に、ホームセンターなどで売っている
保温材を巻くのも効果的です。
保温する場所は、
屋外に露出している水道管や給湯配管、
メーターボックスが凍結しやすいので、
こういった部分を重点的に保温するといいでしょう。
メーターボックスは、ボックス内に布や新聞紙を
ビニール袋に入れて詰めておくとよいです。
対策に不安がある場合等、
専門業者に依頼すると、きれいに保温材を巻いてくれます。
対策② 水抜きをしておく
普段あまり使わない水道や給湯機であれば
水を抜いてしまいましょう。
水の抜き方は、抜きたい水道の止水栓を閉めて、
蛇口を開けて水道管の中を空にするだけ。
そのあとは濡れている部分を拭いておくといいでいしょう。
対策③ 水を常に出しておく
流れている水はなかなか凍りません。
ちょろちょろと水を出しっぱなしにしておく、
というのも凍結防止になります。
寒波の到来時など、
ピンポイントで対策したときに使うといいかもしれません。
寒冷地ではサーモスタッドと言われる
電熱線を水道に巻いて対策をしている家も多いですが、
関東地方など寒冷地以外の地域では
ここまでの対策はあまりやりません。
簡単にできる上記の対策法を駆使して
冬を乗り越えましょう。
特に、賃貸住宅のオーナーであれば、
自宅だけでなく自信が所有しているアパートにも
対策を実施したほうがいいでしょう。
屋外に水道がある場合などは特に注意が必要です。
●水道管が凍結するとどうなるか 凍結してしまったら
まず、凍結したままでは水が使用できなくなります。
断水です。
あまり使わない水道であればいいですが、
使用頻度が高い場所では困りますし、
アパートなどの集合住宅であれば居住者が困ることになってしまいます。
また、水は凍結すると膨張するので、
水道管の中の水が氷ると、
水道管が破裂してしまうことがあります。
破裂すると水が止まらなくなり、
大変です。
屋内の上層階であれば、
下階にも水が流れてしまいますし、
床下が浸水してしまうと、
柱や梁などの劣化やカビや
シロアリの発生につながることもあります。
たかが水道管と侮っていると、
建物に重大な被害がでることもあるんです。
水道管が凍結してしまったら、
タオルなどをかぶせ、
ゆっくりとぬるま湯をかけて溶かしましょう。
急に熱を加えると水道管が破裂してしまいます。
不安であれば、凍結してしまった段階で
専門の業者に調査依頼をしたほうがいいでしょう。
調査と合わせて保温材を巻いてもらうことも依頼できます。
水道管が破裂してしまうと、
水があふれ出てきます。
急いで元栓を止めて、
業者を呼んで修理を依頼するしかありません。
●水道管の破損には火災保険が適用される
万が一、水道管が破裂してしまったら、
自分で直すのはかなり難しいでしょう。
専門業者に依頼するこになりますが、
火災保険が適用できる場合があります。
特約で、
水道管凍結修理費用保険金等のものがある場合があり、
この特約をつけておくと、
水道管の破裂に対する修理費用がでます。
また、水道管の破裂により水漏れで
建物や家財に被害が出た場合は、
水漏れ補償が適用になる場合があります。
水濡れ補償は、給排水設備の事故による、
水濡れ被害が出た場合、保険金が支払われるもので、
場合によっては適用できるでしょう。
保険会社によっては名称が違ったり、
適用できる条件が違ったりするので、
自信が入っている保険を確認しておきましょう。
●まとめ
首都圏や九州地方でも起こる水道管の凍結。
水道管の破裂なんてことになってしまうと、
かなり大事になってしまいます。
寒い冬の住宅管理をしてしっかりと対策しておきましょう。
そして、もしもの時のために火災保険の状況と
修理を頼める業者は確認しておきましょう。